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若手社員を転職予備軍にさせない方法1

前回は、若手社員に見られる転職予備軍の特徴について書きました。

 

今回は、このような転職予備軍を早期離職に至らせないためには、
どうすればいいか考えます。

 

転職予備軍と呼ばれる若手社員は皆同じようなタイプであるかと言えば、決してそうではありません。

 

様々な人がいますが、比較的多いタイプとして、
下記のように3つに分けてみました。

 

1.自分に自信がない転職予備軍
2.職場に馴染めない転職予備軍
3.成長に行き詰まりを感じている転職予備軍

 

 

1のタイプは、新人の頃から仕事の進め方を教わっていないことや、
思うように仕事ができずに悩んでいるものの相談相手がいない、
あるいは主体的に相談していません。

 

そのため、周囲から承認される機会が少なく、満たされない状態が
長く続いていることが多いため、自信を持てずにいます。

 

2のタイプは自分の業務を遂行できるのですが、
職場の風土に合わないことや、人間関係を上手く構築できていません。

 

周囲から嫌われているわけではないのですが、好かれているわけでもないため、
残念ながら本人の能力が過小評価されることは珍しくありません。

本人が思うほど、周囲の人々から必要としてもらえないため、
「自分はもっと貢献できる、もっとやれるはずなのに・・・」
と悩むことになります。

 

3のタイプは、成長意欲が高いので、職場や仕事に慣れてくると、
「このままここにいてもいいのだろうか?」と自問します。

 

職場に尊敬する人や憧れる人がいないことや、
「あんな風にはなりたくない」
という先輩や上司が多くいると、不安が高まります。

 

その他、2と3の両方を持つタイプの人などもいますが、
今回は上記3タイプへの対策について考えます。

 

 

<1のタイプ >
・小さな成功体験を積ませる

 

1のタイプは、自信がないまま仕事を続けているため、
うまくいかないことがあると、さらに自信をなくし、視野が狭くなり、
周囲への支援を求めることもできない悪循環に陥りやすいものです。

同期と比較して、ほんの少し仕事ができない、あるいは遅いだけなのですが、
本人は深刻な問題と捉えています。

 

1のタイプには、難易度が低くても、完遂できる仕事に取り組ませます。
お手本となるやり方を示して、取り組ませます。

そして、その仕事を進める中で、うまくやれたことや、
小さな困難や障害を乗り越える度に、
「よくできた」、「すごい、早くできたね」などと、しっかり承認します。

まさに、「やってみて、させてみて、ほめてやらねば・・・」の精神です。

 

「自分が必要とされている」、「自分も頑張ればできる」。
彼らにそんな風に思ってもらうことが、自信をつけさせることに繋がるのです。

 


・できていることを伸ばす

 

若手社員のうちはできないことや、うまくいかないことの方が多いものです。

先輩や上司から見れば、若手社員の至らないところに目が行くことは
やむを得ませんが、ダメ出しには注意が必要です。

特に1のタイプは、せっかく自信をつけ始めても、些細なことで
あっけなく自信を失います。

 

皮肉なことに、先輩や上司は他の同期よりも、
うまくできない1のタイプに対して、より多くダメ出しをしてしまうのです。

もちろん、弱点を克服することは必要なことですが、まずは、できないことに
目を向けさせるのではなく、できていることにフォーカスして、
さらにうまくやれるようになるためにはどうすればいいか考えさせます。

 

「これなら他人に負けない」というスキルや能力を身に付けることができれば、
理想的ですが、少しずつでもできることが広がれば、
嬉しい、楽しいといったポジティブな感情が増えていきます。

そうした感情が、次の仕事への挑戦や努力のエネルギーとなります。

 

そして、ある程度の自信がついてきた後に、自らの弱点に向き合わせ、
克服に向けた取り組みをさせることをお勧めします。


長くなりましたので、次回に続きます