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転職予備軍の兆候

どこの組織にも転職予備軍がいます。

 

特に20代から30代前半の転職予備軍にとって、職場の誰かが退職すると聞けば、自分も辞めようかと大きな影響を受けるのは、彼らの特徴の一つです。

 

若手社員への教育研修や、面談、コーチング等を通じて、一人ひとりの社員と向き合っていますと、転職予備軍となっている人々に出会います。

 

どうやら彼らが退職する前には、共通した予兆があるようです。

 

 

1.以前より体調を崩すことが増える

 

仕事や会社、人間関係への不満などが募り、退職するか否かの決断に悩み続けていると、これらが大きなストレスとなります。

こうしたストレスが長引くと、精神だけでなく体調にも影響が出てきますので、体調を崩してしまうのは必然かもしれません。

 


2.欠勤回数が増え、頻度が多くなる

 

1のような体調不良による欠勤というケースもありますが、単なるズル休みというケースもあるようです。

 

彼らに話を聞いてみると、

 

「職場に行くと、嫌なところばかりが目につく」
「何度話をしても上司を尊敬できない」
「現場の声を会社に届けているのに、何年も前から一向に改善されていない」

 

など、出社したくない理由がたくさん出てきます。

 

退職しようかと悩んでいるぐらいですから、会社に対してネガティブな感情が大きくなっています。

だからといって、休む行為が正当化されるわけではなく、甘えなのですが、会社からつい逃げたくなる心理は想像に難くないでしょう。

 


3.職場の人たちとの接触量が減る

 

退職しようかと悩んでいる人は、職場の上司や同僚と距離を置こうとします。
従って、以前より発言しなくなり、彼らとの関わりを減らそうとします。心理的な辞める準備とも言えるのではないでしょうか?

また、同じ理由で、飲み会などイベントや懇親会への参加も減るようです。

 


4.改善や提案をしなくなる

 

以前なら、積極的に問題を指摘していた、あるいは、改善策を提案していたのに、そうした発言を控えるようになります。

会社や職場に対するある種の諦め感が膨らんでいるようです。

また、自分は近い将来この会社にはいないかもしれないというイメージが、目の前の問題を遠ざけることに繋がっているのかもしれません。

 


5.本来の実力以下の成果しか出さない

 

転職するか否かという悩みによって、仕事に身が入らないことは、多くの退職予備軍に共通するところです。

 

また、本来の実力を発揮すればもっと成果が出せると本人が自覚していても、残念ながらやる気が起こらないようです。

そのため、上司や先輩が期待するほどの成果が出てこなくなります。

 

また、いつも高い成果を上げていた人は、人並みの成果に落ち着きます。
ただ、平均点以上の成果を上げてしまうので、上司としても叱りにくく、それほど深刻には捉えられません。

結果、放置が続く(転職予備軍を取り巻く状況が変わらない)ことによって、退職に至るのです。

 

 

このような転職予備軍を早期離職に至らせないためには、どうすればいいのでしょうか?

 


次回のコラムに続きます。